地方創生の取り組み
事例紹介
国内産ワインの40%のシェアを占める山梨のワイン。県内産業で占める割合としては、他産業より低いにも関わらず山梨のブランドイメージに貢献する存在です。近年は、関東経済産業局の支援もあり、EU輸出プロジェクトが組まれるなど、世界でも注目を集めるように。より良いものづくりで世界に山梨をアピールする取り組みをご紹介します。
日本を代表するワイン産地、山梨県。その大きな要因としては、山梨を代表するブドウ品種「甲州」の存在があります。「甲州」は約1200年前に日本に伝わった、白ワインを造るワイン専用品種。世界で最も高貴で高価なワインをつくる「リースリング」という品種でも500年程度の歴史であるため、奇跡のブドウと言える存在です。
「甲州」は以前は世界での認知度は低かったものの、平成22年にヨーロッパの「国際ブドウ・ワイン機構」によってブドウ品種として国際登録されました。また平成25年に国税庁が厳しい基準をクリアした山梨県産ワインに対して、産地表示を認可。ラベルに「ワイン・オブ・ヤマナシ」と表示できるようになったことをきっかけに、世界的に「ヤマナシ」の名が広がっていきました。
産地表示が可能になったことから、甲州ワインの認知度は高まり、海外からのアプローチが自然と増えました。良いワインを造ることが何よりのアピールとなったのです。加えて、関東経済産業局のプロジェクト「JAPANブランド育成支援事業」に採択され、県内14社のワイナリーの力を結集し、甲州ワインをヨーロッパに売る計画がスタート。
世界のワイン情報の7割を発信しているイギリスに的を絞り、「Koshu of Japan」として売り出しました。この成功をきっかけに、注目度がアップしました。
世界で甲州ワインと山梨の存在感が高まり、平成26年には世界最大規模のワインコンクールで中央葡萄酒(株)の「キュヴェ三澤 明野甲州2013」が日本ワインとして初の金賞を受賞。ますます、甲州ワインの需要は高まっています。
この需要を持続的なものとするには、品質の安定や、安易な安売りを避けるといった配慮、更に高い品質を求める姿勢が必要といえます。世界でひとつしかない味わいを求めて、造り手としての努力が続きます。
良いものづくりを続けている企業に、国からの制度や補助でフォローすることで、新たな活路が開かれていった事例でした。優れたワイン造りを通して、地域の魅力を世界に発信する甲州ワインから今後も目が離せません。
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