地方創生の取り組み
静岡県では、若い女性を中心に転出超過が続き、人口減少が課題となっています。
「やりたい仕事がない」ことが転出の主な理由です。魅力的な仕事ができることは、その地域に住みたいと思うための重要な要素です。
一方で、近年、「自分の好きな時間や場所で働きたい」「育児や介護との両立」など、ワークスタイルのニーズは多様化しています。クラウドソーシングの仕組みを活用するなど、オンラインで働くことで、「県内にいながら全国の仕事をする」「自宅で子育てをしながら収入を得る」、といったことが可能となります。
「しずワーク」の取組を通じて、時間や場所に縛られない新しい働き方を県内に広め、あらゆる人が自由に働き方を選べる地域を目指していきます。
離島は輸送コストが課題となり、製造業や物販の産業は伸びにくい傾向にあります。依頼がネットを介して行われ、成果物もネット経由で納品できるクラウドソーシングは、離島にとって都会との不利性を解消できる素晴らしい産業形態です。
ランサーズは、日本におけるクラウドソーシング業界の開拓者ということで選定いたしました。奄美市側の担当者とランサーズのチームワークも抜群で、毎年事業が進化しています。まだ2年目ですが、市内にいたフリーランスの方々が頭角をあらわし、仕事が徐々に増えてきています。島出身者へのアピールも好評です。
市原市では、転出超過が続く20代30代女性の希望実現のため、女性が子育てしながらできるしごとづくりに取り組んでいます。令和3年度からは、ランサーズ株式会社との連携により、時間や場所を選ばない新しい働き方を支援しています。
令和3年度のセミナー受講者は9割が女性です。受講の目的は、「子育てをしながら収入を得たいから」、「自宅に居ながら収入を得たいから」という方が多く、家庭と両立できる働き方への関心の高さが分かります。
インターネットを活用したフリーランスによる働き方は、地方創生という観点からも大きな可能性があります。地域で持続的に働ける環境づくりに向け、ランサーズ株式会社に大きな期待をしています。
南房総市では地方創生の総合戦略の柱である子育て世代の人口を増やすため、東京圏との好アクセス、光ファイバー網という強みを生かし、時間と場所を選ばないクラウドソーシングを活用した仕事作りを進めています。
今年3月に自治体と連携し地方での仕事作りに先駆的に取り組むランサーズの社員の方をお招きし、クラウドソーシングのイロハと題してセミナーを開催しました。
具体例を交えた丁寧な説明により、参加者の約8割がクラウドソーシングを活用して仕事を始めたい、と高い関心を示しました。
ランサーズさんには、平成28年度から『クラウドソーシング』を活用した「新しい働き方講座」の運営業務を受託いただき、「ライティング講座」を皮切りに、「プロジェクト管理」、「セルフブランディング」、「プロトタイピング」、「Word Press」など、地方において新しい働き方を実現するためのスキル習得支援を目的とした講座開催をご支援いただきました。
講座の受講生は、行政や民間企業からWebデザイン、映像制作、ブログ執筆代行などの仕事を受注して収入を得るなど、徐々に活躍の場を広げています。また、地元の地域商社を核として、卒業生による新たなコミュニティも形成されており、単に仕事を受注するだけではなく、地域課題解決に向けた自発的な活動も生まれてきています。
長崎県西海市の事例五條市では2020年4月に行政と民間が協力し、「五條市地域商社株式会社」を立ち上げました。地域商社ではオウンドメディアを立ち上げ、その中で五條市をPRして、観光振興などにつなげる予定です。メディアの記事を取材・執筆するライターを地域内で育成することを考え、G&Cコンサルティング株式会社、なららワークと連携し、「フリーランス養成講座」を行なっています。育成したライターは既にクラウドソーシングを用いて仕事を獲得し、実際にライターとしても収入を得るところまで繋げています。
奈良県五條市の事例
山梨県小菅村は人口約730人の農山村です。60年以上人口減少が続きましたが、近年子どもの教育を目的に子育て世代の移住が増えています。しかし農山村には子育て中のお母さんの働く場所がありません。ランサーズはビジョンに「時間と場所にとらわれない新しい働き方を創る」と掲げていて、まさにこれからの農山村の働き方を創るベストパートナーでした。
小菅村とNPO法人多摩源流こすげとランサーズは子育てをしながら働ける村を目指し、子育て世代に対し、クラウドソーシングに関するオンライン講座を日本で初めて開始しました。
キッズバレイは桐生市(行政)と連携し、「ランサーズ 地方創生の取り組み」として、子育て中の女性を主な対象とした在宅就労支援を行っています。クラウドソーシングの国内最大級の事業を展開するランサーズと提携することで、これまでにない新しい働き方の選択肢を地域に増やすことができました。
未経験からでも仕事につなげていけるよう、キッズバレイのディレクターが研修及びOJTを積み重ねています。WEBライティングでは毎月6万円程度の収入を上げるライターも出てくるなど成果を上げることができました。
奈良市では「奈良市まち・ひと・しごと創生総合戦略」に基づき、女性が活躍できる社会の創出および柔軟な働き方促進のため、場所や時間を選ばない就業形態であるクラウドソーシングの事業「なららワーク」を行っています。単なるライティングノウハウだけでなく、自身の強みの理解に始まり、受発注者間のコミュニケーションスキルや具体的なディレクションスキル等も学ぶことで、継続して報酬を得られる体制を目指しています。特徴的なのは、講座受講生で構成された地域のライターチーム。大型案件受注などチームとしての活動も活発です。ママ友とも職場の同僚とも違う、共に学び、考え、切磋琢磨できる仲間ができる場所、それが「なららワーク」です。
奈良県奈良市の事例