地方創生の取り組み
事例紹介
長野市と白馬村のほぼ真ん中に位置する、長野県小川村。北アルプスの眺望が美しく、特に降るような星空が見事です。この地域の問題点は「過疎化」。限界集落となっているため、移住の促進に取り組んでいます。空き家バンクの活用や村営住宅の整備、子育て支援策を打ち出すことで、平成20年度からは毎年、移住者が70~80人台に。ここでは、小川村の取り組みをご紹介します。
北アルプスの絶景が村内各所から眺められ、春の桜や夏の星空も美しい小川村。しかし、過疎化の進行が著しくその対策を進めています。特徴的なのが、村の小川天文台を活用した、天文によるむらおこし。天文を専門分野とする地域おこし協力隊員を置いて力を入れています。
小川天文台は直径7m高さ9.3mの開閉式ドームに60cmの反射望遠鏡があり、ドイツ式赤道儀で惑星など20等星以上の観測が可能。宿泊施設が併設されており、夜空を見上げて一晩中天体観測をすることもできることから、全国の天文ファンが注目するスポットです。
移住促進のために小川村が注力したのが、住宅の整備でした。空き家バンクを活用し、村の古民家を登録。移住者には月1万円の家賃で貸しています。村営住宅も整備。家庭菜園が可能な庭付きの2階建ての3DKの1戸建て。しかも、オール電化で駐車場付きという条件で月38,000円の家賃です。3LDKオール電化のマンションタイプの村営住宅の家賃は月35,000円。1戸建てタイプは16棟、マンションタイプは104戸を整備し、移住者にとって大きなアピールポイントとなっています。
過疎化の進行で、農業の担い手も減少。耕作放棄地が増加しています。そこで、2011年に小川村、ながの農業協同組合、長野森林組合が共同で出資して「一般財団法人農林公社みらい」を設立。公社で耕作放棄地を管理し希望者に貸す、「遊休農地再生事業」を推進しています。
地域おこし協力隊は、遊休の棚田を活用して、米作りイベントを開催。田植えや草取り、収穫などの作業の参加者を募り、棚田の保全と農業の振興を進めています。参加者には収穫された米を特典として進呈しています。
美しい北アルプスと星空が魅力的な長野県小川村。地域資源を有効に活用しつつ、行政も移住者を惹きつけるために住宅や子育てへの助成を進めることで、移住者が急増しました。山村の地域おこしのモデルケースといえる好例ですね。
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