地方創生の取り組み
事例紹介
山口県周防大島町はかつて高齢化率日本一だった島でした。そこに移住して島の地域資源をフル活用することで、「島のジャム屋」として成功を収めた(株)瀬戸内ジャムズガーデン。島全体を巻き込んだ島おこしには、人と人の繋がりという地域資源が重要でした。人との繋がりから新しい事業を作る、その取り組みをご紹介します。
山口県周防大島町。広島市の真南に位置し、島の産業は柑橘類やミカン産業が中心です。昭和55年から平成12年まで高齢化率日本一の島でしたが、現在では、中国地方5県で人口流入が多くなっている唯一の町に。そんな変化に貢献したのが、(株)瀬戸内ジャムズガーデンです。
平成19年から島でジャム屋を営み、平成25年で年間10万本のジャムを製造。22人の雇用を生んでいます。過疎地でビジネスとして成立させるために、既存の常識を覆す方法を模索。小規模であることを逆手にとって、定番商品は作らない。人件費をとことんつぎ込んだ手間暇かけたジャムを作り、差別化を図る、といった取り組みが功を奏し、現在では「島のジャム屋」として全国的に有名になりました。
過疎地でビジネスを維持していくには、新たな人口の流入が必要不可欠。それには人と人との繋がりが重要です。UIターン希望者を島に招くツアーでは、希望者と島で暮らすUIターン者との懇親会を実施。地域の人と仲良くなり、実際に島で事業を起こして成功している人を目の当たりにすることで、島に移住する人が多くなっています。
移住者が地元に溶け込むための取り組みとして、月1回のボランティアでの浜辺清掃活動を実施。平成26年には24時間テレビと共同で清掃活動を行いました。
過疎の島なので、移住者にとっては就職先を探すのは至難の業。自分で起業することが必要になります。そんな時に移住者一人では難しいのが現実。地域の人と繋がって、新しい商品や企画を作ることが必要です。
株式会社瀬戸内ジャムズガーデンとUターン者が起業したお餅屋でコラボしたのは、ジャム大福。ジャムは年間120種類ほど作るため、120種類のジャム大福ができます。同じくUターン者が営む豆腐屋とのコラボで、豆腐プリンにジャムをのせたデザートを開発。併設のカフェで販売し人気を博しています。
地元の人と移住者が出会うことで、これまで埋もれていた地域資源を再発見するなどの、新しいビジネスの可能性が生まれることもありそうですね。人と人との繋がりが地域創生に大きく寄与することがわかる事例でした。
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