地方創生の取り組み
事例紹介
人口約1530人。高齢化が進む岡山県西粟倉村では、行政と「(株)西粟倉・森の学校」が中心となって、ベンチャー企業や人材の育成に着手しました。その結果、プロジェクト開始から5年で移住者が50人以上、ローカルベンチャー12社の起業が実現。雇用創出と地域活性化に大きく貢献しています。その取り組みをご紹介します。
岡山県西粟倉村は、森林資源の豊富な山村です。人口の減少で衰退しつつある村に活力を取り戻すため、2011年から(株)西粟倉・森の学校が中心となり、ベンチャー育成、人材育成を始めました。
小さな会社やベンチャーを多く生み出して、それらの集合が村になるというイメージを掲げて、開始から5年。地域で生まれたベンチャー企業が約12社、売上は約7億円になりました。西粟倉村役場は、3年間の育成期間の間に自分の夢を実現することができるように支援。若い人材が多彩なビジネスに自由に挑戦できる雰囲気を作ることで、新たな人材が流入するきっかけにもなっています。
西粟倉村では、夢を実現できる場所、住んでみたい場所、と思ってもらえるような環境を整えることを重視しています。実際に起業して成功した人がそこに存在することで、連鎖反応的に人材が入ってくる土壌ができると考えているからです。
住みたいと思える環境づくりのために、移住者用の住宅整備にも着手。国からは「環境モデル都市」に指定されており、小水力発電やバイオマス、太陽光発電を積極的に導入。現在はエネルギー自給率100%を目指しています。
西粟倉村は面積の約95%が森林で、そのうち84%が人工林です。貴重な財産を子孫に受け継ぐために、2008年から「百年の森林構想」がスタートしました。これから50年後の森林の姿を見据えて、人工林を適切に管理するプロジェクトです。
森林所有者から森林を役場が預かり、間伐や整備を行う取り組みを進め、10年単位で森林を管理します。村の予算を使うほか、「共有の森ファンド」を創設。小口投資を募り多くの支援者を得て、百年の森林を共に発展、支援する狙いがあります。また、発生した間伐材などを利用して、木材の加工、流通、商品化を事業展開。地域経済の活性化に役立てています。
新たな人材や企業を育成し、事業が成功することで新たな人材が入ってくる。そして小さな事業がたくさん集まって村を形成する。魅力的な村づくりで地方創生を目指す素晴らしい事例でした。長期的視点で森を育成するプランにも要注目です。
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