地方創生の取り組み
事例紹介
南国フルーツの代表格・マンゴー。北海道帯広市の(株)ノラワークスジャパンは、温泉などの自然エネルギーをフル活用し、北海道で真冬に収穫しようという取り組みを行っています。宮崎県などの既存の産地とは競合しない形で、新たな産地化を目指し、雇用創出や地域の活性化、自然エネルギーの活用を進める取り組みをご紹介します。
北海道帯広市でマンゴーを栽培し、真冬の12月に収穫するという「真冬のマンゴープロジェクト」。生まれたきっかけは、(株)ノラワークスジャパンの代表者が、宮崎県のマンゴー農家との出会いでした。
宮崎県産マンゴーの収穫は6~7月。しかし、北海道で自然エネルギーをフル活用して暖房を使って栽培すれば、12月に収穫することが可能ではないかという見解に至りました。冬は農業ができず雇用がない北海道で、マンゴーを栽培できれば地域創生につながる。早速、栽培の取り組みが始まりました。
仲間たちから出資を募り、宮崎での出会いから4カ月後には、マンゴー栽培のためのハウスを建設。暖房に必要なエネルギーには石油は一切使わず、温泉からでるエネルギーを活用することに。足らない分は一般家庭から出る廃油を使用することにしました。
11月から栽培をスタートし、翌年の12月には見事、マンゴーの収穫に成功。栽培のノウハウを学ぶために、宮崎まで足を運んで勉強を重ね、その間に宮崎県の生産者とのつながりを強化。宮崎と北海道の販売時期が重ならないことなどを説明することで協力を得ることに成功しました。
今後は、マンゴー栽培を確立して、生産者を増やし、産地化することを目指しています。マンゴーは栽培が最も難しいと言われている果物。しかし、マンゴー栽培に成功したことでパイナップルなどの果物の栽培の可能性もでてきました。
冬に収穫できる物を増やすことができれば、冬の農閑期の雇用創出につながります。また、ハウス建設などの経済効果も期待できます。暖房に使っている温泉エネルギーを他の作物の栽培にも使用することで、無駄なく使い切る「カスケード利用」にも取り組み、北海道の農業に良い変化を与えることも期待されます。
偶然の出会いをきっかけに、スピード感あふれる展開ですすむマンゴー栽培プロジェクト。とにかくやってみる、というマインドも地方創生には必要な部分でしょう。遠隔地の産地と協力することで、新たな発想が生まれた事例でもあります。
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