地方創生の取り組み
事例紹介
島根県大田市。世界遺産の石見銀山のある町ですが、人口約400人と過疎化が進んでいます。義肢装具メーカー「中村ブレイス株式会社」は、この地域に再び賑わいを取り戻すことを目指して創業しました。「良いものづくりを追求すれば事業は成功し、地域創生にもつながる」という、創業者の信念が生んだ取り組みをご紹介します。
島根県大田市大森町。2007年に世界遺産に指定された石見銀山のある町として有名です。人口は約400人で、過疎化が進行しています。この地で1974年に創業したのが、義肢装具メーカー「中村ブレイス(株)」。京都やアメリカで義肢装具について学んだ創業者が故郷に戻り、過疎化に悩む地域に賑わいを取り戻そうとして起業しました。
過疎地で産業がなく、若い人が流出していく状況に歯止めをかけるべく、良いものづくりを追求。創業から10年後に、シリコンゴム製のインソールや人口乳房などの開発に成功しました。製品は海外でも評価が高く、アジアやヨーロッパなどにも輸出されています。
あえて、過疎地である大田市でビジネスを展開する中村ブレイス(株)。かつて銀山が栄えていた頃は、海外からも人がやってきていた事から、良いものを作れば、どんな場所でも人はやってくるという信念を持っています。
義肢製造は、困っている人に喜んでもらえる仕事。地方創生のためのまちづくりも、「ここにしかない、良い物」を軸に進めるべきだと考えています。働いている若い技術者達も社会に役立つことが実感でき、イキイキと働いている姿がとても魅力的です。
より良いもの作りで社会貢献し、夢を持って働くことができる会社に育った、中村ブレイス(株)。平成26年には旧・大森郵便局舎を活用し、世界一小さなオペラハウス「大森座」を設立。若い人がイキイキと働ける環境に加えて、世界遺産や文化的施設のある魅力的な住環境を作ることにも取り組んでいます。
その努力の甲斐あって、若い世代の移住が少しずつ増加。人口400人の町で、最近1年半の間に10数人の新生児が誕生するという大きな成果につながっています。
生まれ育った故郷にかつての賑わいを取り戻したいと、立ち上がった「中村ブレイス(株)」。良いものづくりで社会貢献し、夢を持った若者を呼び込む取り組みはとても魅力的です。若者を惹きつける雰囲気づくりは地域創生に欠かせませんね。
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