地方創生の取り組み
事例紹介
日本の食文化で、なくてはならないのがかつお節。鹿児島県は全国のかつお節生産量の7割のシェアを誇り、中でも枕崎は、県内のシェアの多数を占めます。この特産のかつおぶしを活かした地域おこしが枕崎では活発に行われているのです。地域内へ鰹節文化を伝えるアプローチ。そして日本の他地域や海外にまでPRするアプローチ。この両者が並行して行われているのが特徴です。
2015年のミラノ万博に向け、枕崎市はグローバルな規模の町おこしを企画しました。それがフランスでのかつお節工場の建設です。高級なかつお節は製作工程が特殊で、かび付けを行ったり、古くからの機材を使用しているためEUの設定する輸入食材基準には合致せず、ミラノへの輸出が出来ませんでした。
そこで枕崎市は、EU圏内のフランスに工場を建設してしまったというわけです。これが「株式会社枕崎フランスかつお節」です。ここからEUにかつおぶしが広まり、世界から枕崎が注目される効果も期待できます。
枕崎のかつおぶしを使った地域おこしは市民の暮らしにも溶け込んでいます。枕崎保育園では、給食に積極的にかつお節を活用。子供たちが健康的な和食に親しんでいます。月に一回の頻度で、若いママさんを対象にしたかつお節料理講習会も行っています。
さらに毎年三月に開催されている「枕崎食育祭り」では様々な企画が好評です。数種類のかつお節の違いを楽しめる、「だしBAR」。それに魚のさばき方実演講座や、かつお節を作る時に余った中骨で作る郷土料理「ひっかけそうめん」の振る舞いもあります。
ご当地グルメによる観光客の誘致も行っています。新たに名物グルメとして誕生したのが「枕崎カツオ舟人飯」。まずはご飯に、新鮮なカツオの切り身をのせ、そこに枕崎自慢の本枯節を、ふんだんに使用しただし汁をかけました。
生のカツオとかつおぶしの旨味が相乗効果で高まります。この料理は市内の料理店で食べることが可能で、店ごとにかつおせんべいのトッピングや、地元特産のお茶を混ぜたご飯を使用するなどバリエーションも豊かになってきています。
かつおぶしは栄養に優れた伝統食材で、気候や細菌の特性などを計算した高度な製法は遺産としても価値があります。そこに目をつけたのが全国有数の産地である枕崎市。地域内で普段からかつおぶしに親しんでもらう取り組みや、ご当地グルメの開発。さらには海外での工場建設で国内外にアピールしています。
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