地方創生の取り組み
事例紹介
山梨県北杜市にある人口490人の増富地域。高齢化率65%、耕作放棄地約50%という典型的な限界集落です。この状況を打破するべく、農村と都市のニーズを満たす形の文化交流を企画・運営し、新しいスタイルでの農村の活性化と地方創生に取り組んでいるのが「NPO法人えがおつなげて」です。ここでは、その活動をご紹介します。
かつては農業で栄えた、山梨県北杜市増富地域。現在では高齢化が進み、耕作放棄率が約半分に。その結果、JAも撤退したという典型的な限界集落です。それを改善するべく立ち上がったのが、「NPO法人えがおつなげて」です。
都市部の若者から「開墾ボランティア」を募った結果、約1000人以上の若者が参加。3haの農地がよみがえり、参加した若者の中には増富地域に移住する人も。さらにホームページを通じた海外からの参加者も増加。現在では耕作放棄地がほぼない状態になっています。
開墾ボランティアの参加者は、東京・神奈川・千葉などの大都市圏からがほとんど。都市部の若者にこそ生活に、農業のエッセンスを取り入れたいというニーズが多いことを実感しました。そこで、企業と共同プロジェクトを展開。東京・丸の内の大手不動産会社三菱地所グループと連携し、東京の丸の内と増富の限界集落をつなぐ活動を開始しました。
農場で酒米なども生産し、収穫した酒米から純米酒「丸の内」も製造。商標登録も取得し人気を集めています。他にも三菱地所グループの管理するマンションの住民対象のツアーなども企画。いずれも高い人気を誇っています。
三菱地所グループとは、間伐材の有効活用に関するプロジェクトも行っています。山梨県も含めて協定を結び、山梨県産材の利用拡大を推進する取り組みです。最初に開発された製品は2×4建材。これまで海外からの輸入に頼っていた2×4建材を日本の間伐材で作ることは、業界の常識を覆す出来事でした。
しかし、高い評価を得ることに成功し、販売数も上昇。間伐材が流通するシステムを確立できました。そこから第2弾の構造用合板の開発にもつながり、新たな産業の発展につながっています。
典型的な限界集落だった増富地域。農業の担い手が不在の中、目をつけたのが、都市部の若者の農業へのニーズでした。都市と農村のニーズを掛け合わせることで、双方の「えがおにつながる」取り組み。とてもすばらしいですね。
次世代の働き方「クラウドソーシング」を活用した静岡県の取り組み事例
ゆるやかな絆と笑顔で続くコミュニティを育て見守り、女性に魅力ある市原市に。
親の働き方改革が子どもの未来をつくる!心豊かになれる選択肢を増やしたい
システムエンジニア気質の効率アップ術とモニター越しでもにじみでる親身さが武器
情報過多の現代は、『信頼貯金』が価値を創る