地方創生事例、地域活性、仕事創出「ランサーズ エリアパートナープログラム」

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若草山山頂からの眺望

奈良市街地を一望する若草山山頂からの眺望

観光地としての人気が高く、都市部に近いことからベッドタウンとしても住みよい奈良市。そんな奈良市ですが、長年にわたり県外就業率が高い一方で、女性の就業率は全国最下位レベルという大きな問題を抱えてきました。

これらの就業における問題を改善すべく、奈良市では2016年からランサーズ株式会社と連携し、子育て世代の女性にクラウドソーシングを活用した新しい働き方を提案しています。この取り組みを進める奈良市産業政策課・キャリア支援係長と、インキュベーション施設を核として、創業や起業の支援をしている創業支援係長にお話を伺いました。

キャリアのある女性も働く機会を失っている実情

役所内で仕事をする男性2名

産業政策課内でのお仕事の様子

「奈良市では県外就業率が高く、女性の就業率が低いことはデータ上でもよく知られている問題でしたが、若い世代の県外への進学も増えて、県内企業を知る機会を失っているのではないかという問題点も見えてきました」と、新たな悩みを話されたのは創業支援係長。女性の就業率が低いだけでなく、市内の人材が近隣都市へと流出しているという状況が続いています。

そこで奈良市は地方創生の取り組みのひとつとして、2016年に子育て世代の女性の就職や活躍を支援する、キャリア支援係(当初は女性キャリア支援係)を発足しました。

その年に、奈良市内の女性を対象に、働くことへの考え方を調査するアンケートを実施。この調査でわかったことは、働きたい意欲はあっても「近くに仕事がないと思う」という理由から、実際に就職に結びつく行動に移している人は少ないということでした。

「結婚や出産を機に仕事を辞めた方が、再就職するとなると相談できる人もいないなど、最初のきっかけが大変なのだと実感しました。それなら、私たち職員がショッピングモールなどの女性がよく利用する場所に出向き、そこで就職相談会をしようとなったのです」と、女性目線に合わせたキャリア支援係の行動力が伺えます。

同時に、在宅で始められるクラウドソーシングを活用した「なららワーク」の始まりにもつながりました。

1歩を踏み出すきっかけになる「なららワーク」

奈良市xLancersなららワークの広報

奈良市でクラウドソーシングを活用するママ

子育て世代の女性の就業問題を改善すべく、「クラウドソーシング」という新しい働き方を提案する「なららワーク」。受講者は、みなさん子育て世代のお母さんです。

「子育て世代の女性をターゲットとしているので、幼稚園の登園時間にお邪魔して、チラシを手渡しで配布しました。3年前に事業をスタートし、毎年定員を超えるたくさんの方に応募してもらえたのは、クラウドソーシングがそれだけ時代に合った働き方であるからだと感じました」と話されるキャリア支援係長。

実際に受講生の中には「手渡された1枚のチラシで働き方を変えられた」という声もあったそうで、ここでも行動力を生かした取り組みが伺えました。

講座では、受講生同士でのペアワークが取り入れられます。不安がある中で参加したという受講生もいますが、子育て中という同じ境遇の人が集まっていることが受講生同士の距離を縮め、ペアワークはいつも活気にあふれていました。

また、実際に仕事を受注し、クラウドソーシングで報酬を得るという体験をします。クラウドソーシングに対して漠然としたイメージをもっていた受講生も、講座の終わりには「フリーランスで働く!」という大きな希望に変わっていたのです。

「なららワークが、1歩を踏み出すきっかけになれたのではないかと思っています」と受講生が印象的に話されていました。

「なららワーク」から広がる、つながるコミュニティ

大勢の人がPCを開いて講座を受けている様子

なららワークでペアワーク中の様子

2018年に3期生を輩出した「なららワーク」では、クラウドソーシングで収入を得て自分らしく働く女性が出てきています。3期目の講座では、1期生・2期生が地域ディレクターや地域チューター(運営や受講生をサポートする役割)として受講生への指導にも携わりました。

奈良市の取り組みとして始まった「なららワーク」について、キャリア支援係長はこう話します。「最終的には卒業生のみなさんでコミュニティを確立しつつ、さらに個々で新しい働き方を見出していただくというのが私たちの目標でもあります。今、なららワークでは、自治体の関わっていないところで1期生から3期生のコミュニティが広がっていること、1期生がリーダーとなってフリーランスの縦・横のつながりができていることが、最大の成果だと思っています」

在宅ワークはともすれば1人になりがちな仕事スタイルですが、講座が終了した後も受講生同士のつながりがあることは、仲間と共に成長し「私にもできる!」と実感できる大きなメリットになります。

さらに、奈良市が運営に関わるインキュベーション施設「きらっ都(きらっと)奈良」には、さまざまな職種の人が集まるコワーキングスペースが常設されています。創業支援係長は「色々な人が交わってお互いに刺激し合い、そこに地域や民間が入り循環するコミュニティへと成長する、その支援をする事が自治体としての仕事だと思っています」と、最後に未来へつながる熱いお話を聞かせてくださいました。

奈良市の地方創生事例まとめ

クラウドソーシングは今、仕事を受注する側も発注する側も登録者は急速に増え続けています。働きたい女性が新たな1歩を踏み出すきっかけとなる奈良市の取り組みは、ようやく実を結び始めたところなのかもしれません。

▼リンク
奈良市産業政策課のページ
http://www.city.nara.lg.jp/www/genre/0000000000000/1000000000542/index.html

奈良市役所HP
http://www.city.nara.lg.jp/

なららワーク
http://www.city.nara.lg.jp/nararawork/

きらっ都・奈良
http://machinara.jp

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